美肌レボ ディープパワーローションXR

あれもこれも詰め込んで、果たして何が効いてるのかわからなくなったというオチかもしれません。

豪華で複雑な音色を奏でるような化粧水ですが、あまりに多い成分数から逆に有効濃度が心配になります。

成分を見ていくと、
ベース部はシットリ系の成分ばかりで構成。
アセチルヒアルロン酸Naは、アセチル基を持つ構造により肌と親和性を高め持続性を持たせています。
プロパンジオールはデンプンを発酵して得たグリコールの一種で、高い抗菌性、良好な保湿性、毛髪にはしっとり感、潤滑性、軽いタッチを与えます。
シロキクラゲ多糖体はキノコの一種で、楊貴妃が美容維持のために珍重していたという高級食材。
高い保湿力と、湿度に対する安定性、耐塩性の高い保湿剤です。
コラーゲン、水溶性プロテオグリカンは鮭の鼻軟骨由来の抗シワ、保湿、コラーゲン産生促進、肌荒れ改善、皮膚弾力改善効果、美白効果。
レスベラトロールはブドウなどに含まれるポリフェノールの一種で、長寿遺伝子(サーチュイン)を活性化させ細胞の老化の原因を抑制し、寿命を延ばす作用のアンチエイジング成分。
ブドウ葉/皮/種子エキスはアントシアニン系ポリフェノール、レスベラトロールの作用で抗菌、メタボ対応、神経保護作用、美容作用をもたらす。
ヒトオリゴペプチド-1はEGF(上皮成長因子)という1986年にスタンレー・コーエン博士がノーベル賞を受賞した皮膚の表皮層を飛躍的に成長・再生・修復活性化させる成分。
フラーレンは1996年クロトー博士に発見されたノーベル化学賞受賞成分で、ビタミンCの125倍の抗酸化作用、プラセンタの800倍のコラーゲン産生促進作用を持つ成分。
ウンカリアトメントサエキスはキャッツクローの樹皮から抽出したエキスで、傷ついたDNAの修復に関与するアンチエイジング成分です。
褐藻エキスは大西洋、中南米海域に産生する褐藻類で、ビタミンA,Dの高レベルでの含有、アミノ酸、ミネラル類の含有により、整肌作用、増粘、感触改良、保湿、生理活性促進効果を付与。
アロエベラ葉エキスは抗炎症、線維芽細胞増殖促進作用、抗菌作用を付与。
ビワ葉エキスは抗酸化作用、コラーゲン産生促進、メラニン生成を抑制、収れん作用、抗菌、抗炎症作用。
キハダ樹皮エキスはアルカロイド、ステロイドといった成分を含むエキスで、抗炎症・収れん、抗菌作用を付与。収れん作用を中心に、肌荒れ防止効果を与えます。
オウゴンエキスはバイカリン、バイカレインを有効成分とし、タバコの煙など環境ストレスによる皮膚老化を抑制、美白、抗シワ、毛穴・敏感肌改善、育毛、抗菌作用などを付与。
ハマメリス葉エキスは穏やかな抗炎症作用を付与。
セイヨウトチノキ種子エキスは抗炎症・収れん・毛細血管増殖作用、血行促進作用などを付与。
アルニカ,セイヨウオトギリソウ,セイヨウキズタ、ブドウは抗酸化作用、色素沈着改善効果を期待されるエキスセットです。
アーチチョーク葉エキスは抗炎症・毛穴収縮、コラーゲン保護、皮膚弾力改善、メラニン生成を抑制。
エナンチアクロランタ樹皮エキス、オレアノール酸は5-αリダクターゼを抑制、毛穴引き締め作用、皮脂分泌抑制作用により肌のテカリを抑えます。
アミノ酸各種が毛髪、皮膚に対して親和性を持つ保湿作用を与え、しなやかな感触に。
ニオイテンジクアオイ油はゼラニウムの精油としてミント、バラのような香りを与える。
その他、少量の添加成分としては、
シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコールは有効成分の浸透促進、保湿性向上、低刺激のエステルです。
スクレロチウムガムは天然多糖類の乳化安定剤で、チクソトロピー性を持つ独特な感触の透明ゲルを生成します。
トレハロースは２分子のグルコースが結合した非還元性の二糖。角質層の水分保持能を高める効果。
マルトースはデンプンを中心とした二糖類で、保湿効果が高い。処方時の防腐性に注意。
ポリビニルピロリドン(PVP)は水に溶けると増粘、結合作用を示す合成ポリマーで、乾燥すると突っぱるようなハリを与える。ただし、吸湿性があり、湿度が高いとハリを失う。
(アクリレーツ/イタコン酸ステアレス-20)コポリマーは水溶性透明ジェルを作成。安定性の高いチクソトロピー性のある感触のいいエマルジョンです。

総合すると、
成分だけ見れば「どうしてこの商品がたったの1260円？」と思いたくなるような豪華すぎる面々が配合。

しかし、逆に言えばこれだけの種類が入っているわけですから、

値段なりの配合量と勘ぐられても仕方ないという気もします。

もし、もう最初からほとんどの成分の濃度が極めて微量だけだとしたら、この値段でも納得できるし、同時に単なるべたつく化粧水、ということにも充分に有り得るといえる一品です。

なんせ、あまりにも多すぎるように思える成分数というのがどうしても引っかかりますし、
値段とのバランスもあまりに不自然と言わざるを得ないからですね。

それでも、全体として与えられる保湿感は質が高い部類と言っていいでしょう。
使うのを否定するような粗悪品ではなく、もしかしたら非常に有効性の期待できる化粧水、かもしれない、というワクワク感はある一品です。