五行道 オールインワンジェル

実に多様な成分を含有したジェル。

成分数が以下に書きだしたように極めて多く配合されているため、有効性が期待される成分の濃度が果たしてどの程度のものなのか疑わしくなる一品。

成分を見ていくと、
スクワランは人の皮脂にも3-4%含まれる保湿成分で、刺激なく油分と水分を乳化させ保湿作用を示し、不足すると肌の乾燥、代謝の低下をまねきます。
プラセンタエキスは保湿、抗アレルギー作用、線維芽細胞増殖促進作用。
ユビキノンはご存知コエンザイムQ10。抗酸化作用を付与します。
カルノシンはアミノ酸複合体で、人体で糖化によって発生するAGE(終末糖化産物)の形成を抑制し、あらゆる老化の原因となり分解することもできない糖化現象を防ぐと言われる成分です。
ヒトオリゴペプチド-1はEGF(上皮成長因子)という1986年にスタンレー・コーエン博士がノーベル賞を受賞した皮膚の表皮層を飛躍的に成長・再生・修復活性化させる成分。
オオアザミエキスは抗酸化・抗炎症効果に優れる成分です。
メドウフォーム油は北カリフォルニア、南オレゴンなどに自生するメドウフォームの種子から抽出されたオイルで、エイコセン酸を主成分とし、しっとりと滑らかでべたつかない感触を与える。
シャクヤク根エキスは抗酸化作用、抗アレルギー作用、収れん作用、脂肪分解作用、免疫増強作用。
トウキ根エキスは収れん作用、抗炎症作用、血行促進、CMC形成促進作用、バリヤ機能強化作用、抗菌作用。
クララエキスはコラーゲン産生促進、女性ホルモン様作用、線維芽細胞増殖促進作用、肌バリヤ機能強化、CMC形成促進、抗菌、脱毛防止などを付与。
マグワ根皮エキスは美白作用を目的。
カッコンエキスはクズの根から得たエキスで、紫外線防止、ニキビ抑制、美白作用などを付与。
アンズ核油はオレイン酸、リノール酸を多く含むエモリエントな感触のオイル。
オプンティアストレプタカンサエキスは線維芽細胞増殖促進作用、保湿作用を付与。
ブクリョウタケエキスは免疫増強作用。
セイヨウアカマツ球果エキスは抗炎症、創傷治癒効果。
ホップエキスは抗酸化作用、抗菌作用、女性ホルモン様作用による育毛効果。
スギナエキスはメラニン生成を抑制、代謝促進。
アルニカ,キューカンバー,セイヨウキズタ,セイヨウニワトコ,バリエタリアエキスは角質水分量増加作用、抗酸化作用を中心に与えます。
フユボダイジュ花エキスは抗酸化作用、皮脂の抑制、育毛、発汗作用、収れん作用、メラニン生成を抑制。
ヤグルマギクエキスはヒアルロン酸産生促進作用、女性ホルモン様作用、育毛作用、抗炎症作用、収れん作用。
アルゲエキスはミトコンドリアを保護し、皮膚細胞活性化、皮膚のトーンを明るくします。

総合すると、
整肌作用と抗酸化作用のプラセンタ、ユビキノン、ビタミンC誘導体あたりまではなんとか実感できるレベルであるとしても、
それ以下のエキス類に至っては種類が多すぎて効果を示せるレベルではないのではないか。

こういったパターンではほぼ成分の効能をそのまま期待することは馬鹿げている、という認識でも大げさではありません。
あくまでも、大きな一塊のセットでどういった効果がほんのりある、というイメージで考えましょう。
そうなると、この製品の効能は一番が保湿、二番が抗酸化作用ですね。
ヒトオリゴペプチドやカルノシンといったアンチエイジング成分も配合されますが、その有効性は前述のとおり過剰な期待に値しません。

概ね、メドウフォーム、スクワラン、プラセンタによる保湿クリームをベースに、その他の要素がごくごく微量だけ含まれている製品という認識でよいでしょう。
値段もまずまずお手頃ですが、中身も良くも悪くもそれなりであると言えます。