KIEHL'S （キールズ） ミッドナイトボタニカル コンセントレート

肌刺激はないにしろ、いささか心配な乳化剤。

刺激性ではなく、その強い乳化力が肌のバリヤを時間とともに溶かしてしまう可能性は捨て切れません。
先頭のトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、炭酸ジカプリリルはクレンジング剤のベースにも登場するほど乳化力があり、皮脂を浮かせるくらいお手の物、という可能性は否定できません。
それを抜きに考えても、この製品は主に香り成分と天然オイルで構成されたアロマ系、オーガニック系コスメで、
夜用美容液として使ったとしても効能は知れています。

要は、リスクのわりにメリットがあまりない。

多少、皮脂コントロールやアレルギー肌に優しかったりはしますが、それらを溶かしこむ乳化剤がややパワフルで懸念が生じている製品です。
わざわざ使わなくてもさほど困らないかな、という印象。
強いて言えば、香り、コリアンダーエキスといったあたりの効用は良いですね。肌の活性化やリラックス効果は期待できます。
それらを包み込む乳化剤まわりに、もっと低刺激性や安心感が備われば、期待を持てる一品に変身することも可能でしょう。

トリ（カプリル酸/カプリン酸）グリセリルはベタつかない使用感で皮膚を滑らかににし、保湿作用のある油剤。
炭酸ジカプリリルは低粘度で拡散力があり、紫外線吸収剤も溶解する。
スクワランは人の皮脂にも3-4%含まれる保湿成分で、刺激なく油分と水分を乳化させ保湿作用を示し、不足すると肌の乾燥、代謝の低下をまねきます。
カニナバラ果実エキスは肌のハリを保持する作用。
月見草油はアカバナ科メマツヨイグサ属の種子から搾油され、γ-リノレン酸を豊富に含み、抗アレルギー、抗アトピー効果を付与。
ホホバ油(ホホバ種子油)はメキシコ北部の乾燥地帯に自生しているカン木の種子から得た液体ロウ。他の植物油脂に比べ酸化しにくく、皮膚になじみさっぱりしている使用感。抗ニキビ、フケ作用も。
コリアンダー果実エキスはセリ科の植物で、香辛料として広くい知られているエキス。毛根鞘細胞の増殖を促すとして育毛目的で配合される。
ニオイテンジクアオイ油はゼラニウムとして知られ、ミントを含んだようなバラの香りが特徴。
精神高揚作用や皮脂コントロール機能を持ち、すべての肌のタイプに良い影響を与えると言われています。
リナロール は植物の香りを構成する成分の１つで、ラベンダーやベルガモットの様な香調を持ち、リラックス作用、抗鬱作用、皮膚細胞活性作用、抗菌・抗ウイルス効果を付与します。
ローズマリー油はシソ科・清涼感のあるすっきりした香りが特徴。集中力や記憶力を高める効果があるとされ、気持ちをはっきりさせたい時に使われる精油です。
シトステロールはコレステロールと構造の似たステロールの一種で、穀類の樹皮などに存在。
皮膚への柔軟性、保護作用。
ゲラニオールはバラの甘い香りを穏やかに含む精油の主成分で、パルマローザ油、シトロネラ油、ゼラニウム油に多く含まれる。
ラバンデュラハイブリダ油は真性ラベンダーとスバイクラベンダーによる混合種から得たオイル。リフレッシュ効果を与える香りがラベンダーより強く、たくさん収穫できるのも特徴。
キュウリ果実エキスはビタミンCを筆頭にリンゴ酸、有機酸、フラボノイドを含有。美白効果、抗炎症、保湿作用を付与。
ウコン根茎エキスは抗炎症・抗酸化作用を付与。
リモネンはオレンジ、レモンなど柑橘系に多く含まれる精油成分。甘酸っぱい爽やかな香りが特徴。血流促進、リラックス効果を与えます。
ヒマワリ種子油はセラミドを誘導し、肌バリヤを改善する効果。