二十年ホイップ

単なる石けんにあらず、色々な要素を持った内容が見どころの一品。

ベースの石けんはさっぱり感よりも、多少シットリめに調整。
さらに、アミノ酸系洗浄剤が少し配合され石けんのデメリットを多少落ち着かせ、特に残留アルカリの影響を軽減できるメリットが。

成分を見ていくと、
ややコクのある石鹸ベースに、グルタミン酸系洗浄剤をプラスししっとりした泡質に。
ローズ水はセイヨウバラまたはダマスクバラの花を水蒸気蒸留によって得られる芳香性の水。表皮からβ-エンドルフィンの遊離を促進する作用があり、皮膚細胞代謝活性化、メラニン生成抑制作用を持つ。
ホエイはソフトピーリング作用を有する整肌成分で、抗シワ、ダメージヘア改善、免疫低下抑制、美白作用などが期待される。
グルコシルセラミドはコメ由来の植物性セラミドで、細胞間脂質を補充することにより保湿作用の向上が期待される。
シラカンバ樹液はコラーゲン産生促進作用。
プラセンタエキスは保湿、抗アレルギー作用、線維芽細胞増殖促進作用。
フランスカイガンショウ樹皮エキスは有効成分ピクノジェノールを含有。皮膚から浸透し、コラーゲン、エラスチンと結合して保護する作用、抗菌・抗酸化・抗ニキビ・抗炎症作用を付与。
ヒトオリゴペプチド-1はEGF(上皮成長因子)という1986年にスタンレー・コーエン博士がノーベル賞を受賞した皮膚の表皮層を飛躍的に成長・再生・修復活性化させる成分。
セイヨウキズタエキスは抗酸化作用、脂肪分解作用。
セイヨウナツユキソウ花エキスは抗酸化作用、メラニン生成を抑制。
クレマティスエキスはタンニン、糖類を含有し、保湿、収れん作用を付与。
ヒバマタエキスは抗菌作用、スリミング作用。
スギナエキスはメラニン生成を抑制、代謝促進。
ユビキノンはご存知コエンザイムQ10。抗酸化作用を付与します。
アミノ酸各種が毛髪、皮膚に対して親和性を持つ保湿作用を与え、しなやかな感触に。
ビターオレンジ果皮エキスはコラーゲン産生促進、抗アレルギー作用。
ココイルサルコシンNaはアミノ酸系の中では刺激性と強洗浄力を持つ。補助洗浄剤として。
カプリリルグリコールは優れた殺菌剤ですが、作用が強めで焼灼感刺激を感じる可能性も(洗い流すならばリスクは減)。

総合すると、
石けんにおいて問題となる肌の乾燥を改善するための成分が多く配合され、
前述のように残留アルカリの問題も軽減。

石けんの中では比較的マイルドに作られているとみられる一品となっています。

ヒトオリゴペプチドが配合されていますが、これは配合量や配合状態からしてあまり期待できるものとは言えないでしょう。

その他のエキスの総合的な作用で整肌作用、肌の弾力改善などが期待されますが、

それならば最初からアルカリ石けんではなく、弱酸性の洗浄剤を使えばよりメリットが大きいと考えます。

悪くありませんが、上質な製品というレベルではありません。